2007/08/25

他力本願

他力とは"他人の力"ではない.
"阿弥陀仏の本願力"のこと.

親鸞聖人 教行信証(きょうぎょうしんしょう)の行巻(行巻)
"他力とは如来の本願力なり"

自力とは
自分の思いや力を頼りとしていきること
そのため, 阿弥陀仏の智慧や慈悲を仰ぐ心が欠落しているあり方
"自分だけが頼り"と他からの恩恵をかえりみず, "自分さえよければ"
と他人への優しさが欠落し, "自分こそは正しい"と他人の考えや
立場を受容することができない.
こんな自己中心的な殻から抜け出せないことを"自力のはからい"というらしい.

本願とは
阿弥陀仏がさとりを開く前の"法蔵(ほうぞう)"という名の菩薩の時に
たてた誓い(四十八願)のこと. とくに第十八願が中心.
この誓願を長期間の修行により成し遂げ, 悟りを開いて阿弥陀仏となった.
本願とは, 阿弥陀仏の根本の願いであり, かねてからの願い・宿願である.

他力本願は人任せではない.
衆生に"南無阿弥陀仏"の名号を与えて救うという, 阿弥陀仏の本願の
はたらきを"他力"という.
阿弥陀仏から智慧を慈悲を恵まれることによって, 主体的・積極的に
生き抜く人生が開かれてくる.
自分の力で生きているのではなく, 本願力によって"生かされている"のである.
他力本願は, 阿弥陀仏の力を頼りとして自分を精いっぱい生かすように努めはげむこと.

ほぼ, "浄土真宗本願寺派のお経"という本より

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